横浜コミュニティデザイン・ラボ スタッフブログ

横浜市中区に拠点を置くNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボのスタッフによるブログです。

【インターン日誌】横須賀と横浜の学び合いー横須賀に根付く団体から社会福祉の在り方を考えるー

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 横浜コミュニティデザイン・ラボインターン生の廣田みなみです。

 平成30年6月30日に横浜市開港記念館(横浜市中区本町1)で開催された「横と横をつなぐ会」に参加してきました。

 この「横と横をつなぐ会」は、横須賀と横浜をつなぐ会と称して、今回で2回目の開催となります。

 第2回となる今回は、ゲストスピーカーとして社会福祉法人なないろの「ほっと・ホット」管理者の齊藤大樹さん、NPO法人一麦代表理事NPO法人ぶどうの木管理者である大岡めぐみさんが登壇されました。

 齊藤さんは、横須賀市内の入所施設で9年間支援員として働き、「なないろ」に移ってからはグループホーム担当となり、現在で4年目になります。今の職場であるグループホーム「ほっと・ホット」はなないろが運営し、女性2名男性4名が生活を送っています。

 「ほっと・ホットの良いところは、一人ひとりの居場所が確保されており、自分の気持ちを大事にして、支援者が理解を深めることを大切にする環境が整っていること」と齊藤さんは話します。それに加え、地域の人たちとのつながりも大切にしているそうです。

 その一方で「資金面や人手不足などの課題も残っているのが現状」と話されました。ほっと・ホットに関わらず、どこの施設においてもこれらの問題は大きな問題として取り上げられています。

 大岡めぐみさんは結婚後、NPO法人ぶどうの木を設立し、管理者として事業所を立ち上げ、今年で3年を迎えました。ぶどうの木は現在男性11名、女性7名の計18名が生活しています。

 スタッフが「利用者が何を伝えたいのか、何をしたいのか」を察し、流れ作業にならないよう個人の思いを大切にすることを心がけ、またスタッフ自身も自ら自分にできることは何かを探し追い求めることによって、より利用者との距離を縮めていくきっかけにもなっていることが話されました。

 

質疑応答では、このようなやりとりがありました。

 

①身内に障害を持つ女性

Qスタッフの方々の意欲やエネルギーを高めるにあたり、頑張っていることは?

A何もやっていない。スタッフ自らがやってくれるため、スタッフ一人一人のやりた いという気持ちで成り立っている。

 

②40年老人ホームを経営している男性

(感想)事業、経営という考えに陥ってしまうことへの教訓として再確認することができた。

A事業が拡大するとやはり経営になってしまう。現場で接し、現場で追求していくことが専門性であり、やりがいであることを忘れてはいけない。現場があると嬉しい、喜びがある一方、資金面などで組織を維持していくことも大切であるためこの2つで葛藤があるのも事実。やりたいことを100%やってしまうと組織の存続が難しくなってしまう。

 

社会福祉法人の女性

Q福祉分野の魅力とは?

Aその人に関わってきた人にアドバイスを聞き、その人にあった対応をすることによって、その人自身が変化していく瞬間に携わることができるところ。

 

Qこれからどのような人たちと関わり、つながっていきたいか?

A福祉以外の分野の人たちともっとネットワークをつなげていきたい。与えられた瞬間でなくひょんなところでつながっていきたい。

 

 今回の横と横をつなぐ会に参加して、福祉に関する辛い部分だけでなく、やりがいなども実際に福祉に関わる人たちから生の声として聞くことができて、福祉に関する見方が変わりました。今回イベントに参加して、登壇者の方のお話から得たことを生かし、社会福祉学科の学生の1人としてもっと福祉が抱える問題に深く踏み込んでいきたいと改めて思いました。

 

www.sukasuka-ippo.com

 

 

明治学院大学2年 

横浜コミュニティデザイン・ラボインターン生 

廣田みなみ