横浜コミュニティデザイン・ラボ スタッフブログ

横浜市中区に拠点を置くNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボのスタッフによるブログです。

【開催リポート】公開トーク「OPEN 2030 PROJECT/SDGs・未来を変える買い物とは?」

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 9月6日に「OPEN 2030 PROJECT 未来を変える買い物とは?」のイベントが泰生ポーチで行われました。企画に携わらせていただいた、インターンの鈴木からご報告させていただきます。

 今回のイベントの概要、Facebookでのお知らせ文を引用させていただくと、
SDGsをソーシャルイノベーションを起こす最大の機会と捉えて、2030年に向けて、企業・行政・アカデミア・市民セクターなど多くのセクターが関わり具体的なアクションを創りだすプロジェクト『OPEN 2030 PROJECT(代表:蟹江憲史・慶応大学教授/運営チーム:博報堂bemo!チーム)』の取り組みを紹介する公開トーク」となっています。(プロジェクト概要:http://open2030project.com/

 

 

イベントの中身は、大きく分けると
・持続可能な開発目標(SDGs)の存在を知る
・目標12の「持続可能な生産と消費の確保」に着目し、そのためのツールとしての認証マークを知る
・プロジェクト、ないしエシカル消費普及を目的とした動画づくりのためのクラウドファンディングを行っていることを知らせる
というものでした。

 

 SDGsに基づくエシカル消費の必要性を知ってもらう博報堂によるプロジェクト説明、そして認証マークからは海洋管理協議会MSC)の石井幸造さん、日本森林管理協議会(FSCジャパン)の河野絵美佳さん、世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)の伊藤小百合さんからそれぞれお話いただきました。

 世界では3.5秒間にサッカー場1つ分の森林が伐採されているとの説明や、違法伐採と政府との賄賂の関係、そしてそれがテロ組織へ流れているという衝撃的なお話もありつつ、日本で積極的に認証マークを取り入れている企業の紹介もありました。

 個人的にいいなと思ったのは、キーワードの1つである「ワクワクする買い物」です。
「この商品を買うことが、地球の未来のためになる」というワクワク感。地球という1つの大きなモールにみんなで買い物をしているイメージを抱きながらの買い物。
そのような意識への変換は、厳しい審査を通過した認証マークのついている商品を購入することから始めることができます。
でも、日本は海外に比べると認証マークの認知度はかなり低い状態です。まず知ってもらうところから、消費者の意識を変えていきたいという気持ちが伝わるお話でした。

 

 「認証マークのシールを使用すること自体、資源を使うことになるのでは…?」とも考えましたが、将来、認証マークのついた製品をわざわざ買わなくても、エシカル消費を勝手にしていることになれば、いいですよね。生産者とその流通過程からかけ離れた生活をしている私たち消費者という構図が見えてきました。

 また、良い取り組みをしている生産者や企業に与えるマーク、もいいですが、「過重労働させています」とか、「違法な伐採しています」というマイナスポイントマークをつけることにすれば、どの生産者も、どの企業もクリーンな運営への見直しをせざるを得なくなるのでは、例えばドクロマークをつけるとか…。という話を、他のインターン生としていました。

 様々な背景を持つ人が「SDGs」を中心に集い、情報をシェアすることで、また新たなつながりができていました。それぞれに取り組んでいることは、実は同じ目的だったりして、そのことにこのような講演会の場でお互いに初めて知り、連携することにもなるのだなぁと思いました。

 また、今回横浜YMCAのフェアトレード商品「パヤオクラフト」を、エシカル消費に関連付けて販売させていただきました。ご協力いただいた横浜YMCAの方々、購入いただいた方、ありがとうございました。!

 今回SDGsに興味のあった私は、企画をさせていただきましたが、専門の方々の素早い段取りに、すっかり傍観者となってしまいました。自分の未熟さを改めて感じたと同時に、企画の段取りや、企画書の書き方、また講演をしていただく方々とのやりとりなどを、近くで見て学ばせていただきました。

 横浜コミュニティデザイン・ラボは、イノベーションの芽をつくり、または発見して、それをどこかとすり合わせてより良いものにしていくマッチング、そしてそのための場を作っているということを改めて感じる機会となりました。

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【実施概要】
◎タイトル:公開トーク「OPEN 2030 PROJECT/SDGs・未来を変える買い物とは?」
◎日時:2017年9月6日(水) 19時〜21時 
◎場所:泰生ポーチ(横浜市中区相生町2)
◎主催:OPEN 2030 PROJECT / NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ
◎協力:横浜RCEネットワーク推進協議会

【内容】 ※敬称略 
◎進行 
19:00-19:10 はじめに 主催者挨拶
・杉浦裕樹(NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ 代表理事
19:10-19:40 「OPEN 2030 PROJECT」および「未来を変える買物企画」の紹介  
・兎洞武揚/吉田裕美(OPEN 2030 PROJECT推進チーム)
19:40-20:10トークセッション:「国際認証制度の現状」
・石井幸造(海洋管理協議会 (MSC)日本事務所 プログラム ディレクター)
・河野絵美佳(NPO法人日本森林管理協議会(FSCジャパン) キーアカウント&キャンペーンオフィサー)
・伊藤小百合(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン 自然保護室 森林グループ)
20:10-20:50 パネルディスカッション「未来を変える買い物への期待」
・登壇者:石井幸造、河野絵美佳、伊藤小百合
・聞き手:宮島真希子(NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ 理事)
20:50-21:00 「OPEN 2030 PROJECT」クラウドファンディング紹介

 

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