実家の笹川一族では末っ子なのに、大学生インターンの多い職場では
お姉さんな鮫肌です。
とりあえず、若い子みかけたら「あめちゃん食べる?」と若干液状化した
黒飴を渡しています。
私が働いております、横浜コミュニティデザイン・ラボは、
「何でもアリのまちづくり研究所」でして、
私もお茶だしから経理、人事の対応、
さらにはバックヤード&リレーションシップのシステム構築まで、
幅広く業務をやっています。
仕事/私生活と切り分けるのではなく、生きもののように、
二つの時間が連綿とつながっています。
生きるための対価を得る場所と職員の自分も日々研究して、生きている現場が
同じというとてもしあわせな環境で暮らしています。
そんな生活の中で、大学生の方から聞かれました。
「ささがわさん、NPOってなんですか?」
回答のために、wikipediaの見解を引用してみます。
「特定の公益的・非営利活動を行うこと」(内容は特定非営利活動促進法#法における定義を参照)を目的とする法人である。「非営利」とは、団体の構成員に収益を分配せず、主たる事業活動に充てることを意味し、商業活動を行うこと等の収益を得る行為を制限するものではない。
ちょっとむつかしいので説明すると、
「事業をして、それにかかったお金(材料費とか、備品代とか)を残ったお金を、
会員さんに分けないこと」がNPOの条件です。
株式会社など、いわゆる「営利団体」ですと、上に書いたようなお金は、
株主さんなどに配当金として還元します。
そうした行為を行なわず、次年度の予算として組み込んでいくことが
NPOの大原則です。
でも、この回答って雲をつかむような、というか何だか分かったようで
分からないものだなと私は思っています。
私たちの団体に、自分の時間を使ってきてくれて、一緒に仕事をしてくれる人に
こう答えるのは、真摯じゃないなと自分は思ったわけで。
ぬーんと考えた結果、私はこう答えました。
「コンバージョン(=最終的な成果)が「購入」である必要がない団体、かなぁ」
私は、新卒でWEBの媒体社におりまして、インターネットサイトでの記事広告や、
アプリ内でのメッセージ配信アカウントの提案や運用に関わってきました。
その仕事の中でよく言われたのが、「ユーザーとの関係性が広告における要だ」
ということでした。
単に、「私たちの商材を買ってください」とメッセージを出すのではなく、
お客さんと仲良くなって、提供する商品/サービスを愛してもらう、ということですね。
ただ、その文脈にも私は疑問を持っていました。
「ユーザーと仲良くなる」といっても最終的には、企業では商材を買ってもらわないと
企業体としての維持ができなくなる。
であるならば、企業が最終的に求められるのは、
ユーザーに「購入」してもらう、「お金」という対価をいただくという
ことのみなのではないだろうか。
それ以外の「対価」を求めることができるのが、
NPOが存在する意味なのではないかと私は思っています。
例えば、地域の祭で一緒におみこし担いだ後のビールのおいしさとか、
近所のおばあちゃんと植えた、花壇のチューリップのきれいさとか、
そういうものを「対価」にできるのが、NPOなのではないかと思っています。
でも、1点だけ気をつけておきたいなと思うのが、
「ボランティアを依頼する側(=NPO団体)が「お金以外の対価の存在」に甘えない」
でいたいなということです 。
人のきもちや優しさといった、「お金にならない」ものは、
数字で表しづらいと感じています。
そうした 客観的に測定することができないものを、
他者がどう感じているかを「自分」や所属する「団体」が計測している。
どうしたって、考え方の癖は入ってしまうわけで。
その志向性に気を払う必要が、「好意」による行動をお願いする側には
あるのではないか、と思っています。
ボランティアであれインターンであれ、時間と労力をかけてくれる人たちと
同じ目線を共有することに、団体としても労力をさくこと。
お願いする作業がどんなことで、それが団体にとってどんな意味を持つのか、
きちんと、団体の側から説明すること。
さいごに一番大切なのが、いっしょにおしゃべりして笑える環境を作っておくこと
なのかなと思ってます。
「一緒に、この課題をなんとかしたい」、「なんか、この団体おもしろそう」と
思ってくれた人と、団体がもっとしあわせにつながって
社会がもっとゴキゲンになるといいなと思う日々です。
そして、そのことは今まで計れなかった/計ろうとも思わなかった、
いわゆる「人と人との対話(非言語含む)」を計ることによって、
何かしらのヒントがあるのではないか。
そんなことを考えて、実験することが実は私のこの職場での裏研究テーマです。
経理なんて、まさにその1つのツールですねぇ。
で、なんでこんなことをお話したかといいますと、
私たちの団体でも、ローカル/ソーシャル/グローバルにグッドな行動を
起こしていく仲間を募集中でして。
その仲間作りのイベントを今週予定しています。
個人的には、活動するシェアオフィス、さくらWORKS<関内>の
お掃除をゴキゲンにやるフェスがやりたいなと思ってます。
この辺のPCをつないで、めっちゃ速いコンピュータ作って、
グラフィックがどぅるどぅる動くゲームで遊ぶなど、
この「ゴミの山」を遊べる作戦会議なんておもしろいんじゃないかと
妄想してます。
なぞの木もあります!
素敵なアイディア、一緒に考えましょう。