横浜コミュニティデザイン・ラボ スタッフブログ

横浜市中区に拠点を置くNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボのスタッフによるブログです。

「生きづらさ」を包み込む社会を。ソーシャルインクルージョンの拠点「アンブレラ関内」、いよいよ始まる!

 

 こんにちは、事務局スタッフの中村と申します。

今日は現在クラウドファンディング実施中の泰生ビル307号室「アンブレラ関内」と、「アンブレラ関内」のテーマである「ソーシャルインクルージョン」について紹介します。

LOCAL GOOD YOKOHAMA - みんなで創る!横浜のソーシャルインクリュージョン拠点〜「アンブレラ関内」プロジェクト

 

 

 横浜コミュニティデザイン・ラボでは、拠点となっている泰生ビル3階の部屋を改装し、「アンブレラ関内」を設立する計画を進めています。

 「アンブレラ関内」の詳細は上記リンクに詳細を掲載しています。

 

 アンブレラ関内は、特別な教育ニーズを持つ10代後半の子どもたちの学びの場

「SNEC(スペシャルニーズエデュケーションセンター)関内」と、

生きづらさを抱える方たちのセルフヘルプグループや支援者が集まる場、

として利用できるスペースです。

 

 アンブレラ関内工事の様子

 アンブレラ関内改装前は、ごく普通のアパートでした。

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改装のために、床板をはがした工事中の際の写真がこちらです。

 その後、内装を整え始めました。

 工事は様々な方々に手伝っていただきながら、一か月以上かけて実施しました。

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教室のドアや、勉強机などが整い初め、学びの場らしさが出てきました。

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そして、いよいよお披露目です。

 

4月24日に行われたお披露目会には、大勢の人が集まりました。

アンブレラ関内(泰生ビル307)お披露目会:ゲストに明蓬館高校の日野公三校長

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アンブレラ関内が、ソーシャルインクルージョンの拠点として

今後どのように利用されていくか楽しみですね。

 

ソーシャルインクルージョンとは

 アンブレラ関内は、ソーシャルインクルージョンの拠点として利用される予定です。

ソーシャルインクルージョンとは、外来語であり、日本語に訳すと「社会的包摂」と

言うそうです。

 明治大学大学院教授で元・東京都副知事の青山佾(あおやま・やすし)さん曰く

「社会的に排除された状況にある人びとが、そういう状況から脱するための政策を実施していく取り組みを意味しているのだ。それで、私たちはソーシャルインクルージョンを社会的包容力と訳すことにした」 

資料室「心と社会」 -日本精神衛生会-

としています。 

 

 社会的な排除や、社会的包摂もソーシャルインクルージョンも、カタカナや漢字でいうと難しく聞こえます。

 

 人は障害・人種・民族・セクシャリティ・経済的事情・スキルなどの様々な問題を

背景に、社会的な排除を受けるのかもしれません。

 

 個人的に考えると、何をもって社会的な排除がされているかは、曖昧であり、

「あなた、社会的に排除されていますよね」と誰かに言われても、本人にとってみれば

抱えている問題は、本人の生活や生き方にとって意識しないほどの当たり前のことであり、ピンとくるものではない気がします。

 

 しかし、様々な問題で生きづらさを抱えることや、生き方の選択肢が狭まること、

無意識に不便を被ることは社会的な排除となるのではないでしょうか。

 

「この収入では家賃を支払えないから、路上で寝泊まりする」。

「足が不自由だけど、ある場所に行くには急な坂があるから、遠回りしなければならない」。

バリアフリーユニバーサルデザインダイバーシティなど、自分が抱えている問題に対応している企業でなければ、働けない/サービスを受けることが出来ない」。

「自分が抱える問題を理解してくれる人でなければ、人間関係の構築に苦労する」。

 

 例に挙げると、このような状況の人が、社会から排除されることなく生きていくということは、他の人にとっても生きやすい環境づくりになるのではないでしょうか。

 

 その為に、生きづらさを抱えている人達が生きやすくなる環境や地域をつくること、

生きていくうえでの選択の自由を増やすことが、ソーシャルインクルージョンなのではないでしょうか、と個人的には思いました。

 

 「アンブレラ関内」がその様なソーシャルインクルージョンの活動を行う人たちや、

社会的な排除を受けている人にとっての居場所になると良いな、と思います。